バスの中で調理される
都市間の移動手段はバスか鉄道が主で
バスの方が比較的時間通りに動いて、所要時間も短いようだ。
ラマダン(断食)明けの祝日、イードはバスも鉄道も休みになるため、
前日に急遽夜行バスで首都ダッカに戻ることになった。
バスに乗ると一番後ろの列しか空いておらず、
リクライニングが壊れていて座るとほぼ仰向けになる席だった。
楽に寝ていけると喜んだのも束の間、
道が悪いためバスが揺れるたびに
体が一瞬浮き上がって(少なくともそういう感覚になって)
背骨からズシンと落ちる。
さながら野菜炒めの具だ。
落ちたときの衝撃はプロレスの技が決まったときのように(かけられたことないけど)強烈だし、
ガタガタが続くとシャカシャカポテト(フライドポテトとシーズニングを紙袋に入れてシャッフルするもの)
の中にいるようでとても寝られたものではない。
が、隣で年下の女の子はぐっすり寝ていて、
私も4年前にはマラウィのガタガタ道をゆくバスで寝られたのにと
若干せつない気持ちになった。
途中からリクライニングの壊れていない席に移動できたがやっぱり寝られず、
同じく寝られない3歳上の友人と5時間半、
ガタガタ揺られながらおしゃべりをして過ごした。
乗り物
バングラデシュで印象的だったのは乗り物の種類の多さだ。
ひっぱるもの、燃料、乗る部分によって名前が異なる。
たとえば、自転車がひっぱって、乗る部分が前向きのものはリキシャ。
乗る部分が横向きで幌とベンチがついているものだと別の名前、
乗る部分がただの平らな板だとまた別の名前がある。名前は忘れた。
他にCNGガスというもので走るバイクがひく三輪の「CNG」、
電気で走るバイクがひいて、ゆっくりだけど乗り心地がかなり良い「オートリキシャ」、
かなり重くても大丈夫そうなトラクターのようなバイクのものもあった。
ブルキナファソではロバや馬がひくものがあったが、
バングラではすべて人間のようだ。
リキシャは「リキシャアート」という分野が確立しているらしく、
乗る部分の装飾がかなりハデだが、
運転手とは別の人が装飾を施すそうで
特に運賃や集客とは関係がなさそうだった。
リキシャの運転手は自分と客の分の重さを足に受け、ただの自転車を黙々とこぐ。
格差を凝縮させたような構図に思えてショッキングだったけど、すぐに慣れた。
常に混雑して車が動かないため、小回りがきいて安価なリキシャの需要があるということだろう。
バングラデシュへ
久しぶりの更新となった。
やっぱり日本にいると書くことがなくて
いつの間にかどんどん時間が経ってしまう。
8月3〜11日、バングラデシュに行ってきた。
大学院の夏季休暇中、ずっと研究室にこもって夏が終わってしまうと思ったら嫌になってしまい、
協力隊の派遣前訓練のときからの友人を訪ねようと思い立ったのだ。
安い航空券なのでトランジットが2回あり
関空を出発して23時間後、やっとダッカの空港に到着。
懐かしい顔を見つけてうれしくなった。
ダッカの気温は35度くらいだろうか、
想像していたよりじっとりと空気が重たく、
不快指数が高い感じだ。
2年半ダッカに住んでいる友人はさすがの語学力で、
きけばよくバングラの少数民族に間違われるらしい。笑
友人の他のゲストも偶然同じ便だったので
5人でタクシーに乗り込むも夕方のラッシュアワーで全然進まない。
混み具合も想像以上だったが、発展度合いにもかなりびっくりした。
高層ビル、舗装道路の多さ、スーパーマーケット、ファストフードのチェーン店、
物価がブルキナファソより安いことにも驚いたが、
その一方で、リキシャに象徴されるように国内の格差もかなりあるようだ。
あえて一言で表現するなら「濃い国」だと思う。