すごい雷だった。


よくある、「世紀末」とか「世界の終焉」みたいな映画のシーンに出てきそうな光景だった。
空全体をいくつもの稲妻が走り、
夜の闇に紛れていた黒猫の姿がくっきり照らされる。


空が切れかけの蛍光灯になったようなかんじ、
というと安っぽい表現で大したことがなさそうだが、

自然に恐怖、というか畏怖を抱かせるような力強さだった。