フランス大統領選

4月22日はフランス大統領選の第1回投票の日です。


候補者10人のうち、有力候補はフランソワ・オランド候補と現大統領のニコラ・サルコジ。
これまでオランド候補が優勢とみられていましたが最新の調査ではほぼ同じ支持率で、
5月6日の決選投票のカードはこの2人だといわれています。


最大野党で左派の社会党オランド氏は、これまで41%が上限だった富裕層への所得税の課税から、
新たに年収約1億800万円以上を対象した75%という最高税率を設ける方針を打ち出しています。
一方右派のサルコジ氏はあらゆる所得層が対象となる付加価値税(消費税)を
19.6%から21.2%に引き上げる考えを表明しています。


http://www.tv5.org/TV5Site/7-jours/sequence.php?id_dossier=386&id_seq=898&num=1


この動画はフランス語のレッスンでぜんっぜん聞きとれなくて、
周りのメンバーがディスカッションしてるのに入っていけずへこんだのですが、
よくよく単語を調べたりしてみるとだいたいこういうことを言っているようです。


ドイツのメルケル首相がサルコジ大統領の支持を明確に表明したが、
両者の間で会合がもたれたりはしておらず、沈黙が続いている。
ドイツ左派は社会党オランド候補の支持を決めたが、
オランド氏が表明した欧州憲法(?traité européen)の見直しに対し懸念を表している。


イギリスのファイナンシャル・タイムズ紙は
富裕層への75%の所得税を打ち出したオランド氏を「マルクス主義者」と断定し、
左派のガーディアン紙はオランド氏を支持しながらもサルコジ氏の動静に注目している。
タイムズ紙はフランスの市民がこうも早く現職大統領を追放したがっていることに驚きを示し、
「フランスは終わりのない革命を続ける君主制国家のようだ」と述べている。


ポピュリズムの強いイタリアではサルコジ氏に加え、
3番目の有力候補、極右のマリーヌ・ル・ペン候補が人気で
親しみをこめて「マリーヌ」とファーストネームで呼んでいる人が多い。


アメリカでは仏大統領選にあまり関心が高くないが、
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は「ニコラ・ル・ペン」というタイトル
(サルコジ氏が移民半減を打ち出すなど、より右寄りに政策転換したことを示唆している)の記事を掲載したり
オランド氏とサルコジ氏の対決という特集で1紙面割いたりしている。


ちなみに原発についてはサルコジ氏は原発政策の維持を公約しており、
オランド氏は当初脱原発を表明しましたが今は撤回し、
原発は主要争点から追いやられています。


日本ではあまり語られることのないフランス大統領選ですが、
オランド氏とサルコジ氏、どちらが当選するか、
その後の政策がどうなっていくのか注目です。