手紙

ご無沙汰しております。いつも応援してくださってありがとうございます。
お忙しい日が続いていると思いますが体調などは崩されていないでしょうか。
私はブルキナファソでの任期が終わり、パリの空港にいます。


パリの空はどんよりしていて気温は5度です。
空港内でも寒くて仕方がないので温かいスープを飲んでいます。
免税店には美しくて高価なものばかりが並び、見渡すと白人ばかりで
わずか6時間の距離とは思えない別世界にすぐに順応している自分に違和感を覚えます。



ブルキナでは本格的な暑さが始まって毎日40度を超す中、
自転車であちこち走り回り、日本に帰る準備に追われていました。
本当に厳しい暑さなのですが、マンゴーが安くておいしい時期でもあるので
一人で丸ごと1個、2個と贅沢にたくさん食べました。



ブルキナでの最終日はバタバタで寂しいと思う暇もなく空港に向かった気がします。
空港にはお世話になった人たちが来てくれていて、
配属先のマダムたち、友人たち、ガードマンの家族、
一人一人とあいさつをしていたところにカウンターパート(配属先の同僚)が来て、
本当に迷惑をかけっぱなしだったのに嫌な顔一つせずに助けてくれた彼が一言
「もう行ってしまうのか」と言った途端、涙があふれてきました。
マダムたちも「また必ず戻って来なさいよ。みんなあなたのことが大好きだから」と言ってくれ、
これまで忙しさの中で向き合っていなかった感情が一気に押し寄せてきた気がしました。



ブルキナでの活動は楽しいことばかりではなくて、
大変なことも、腹の立つことも、つらいこともたくさんありました。
二年の任期を無事に終えられたのは周りのおかげだと思います。
与えたものよりも与えられたものの方がはるかに多い二年間でした。
これがスタートだと思って、この経験を活用していくことで恩返しをしていきたいです。



日本はどれくらい寒いのかわかりませんがお体には十分ご留意ください。



まりこ

2012年3月22日 パリにて