カルナバル

夜、重たい暗闇と静寂が村を押し包む。


緊張感を破るのはニワトリで、トランペットさながらに鬨の声を張り上げる。
あちらこちらでニワトリの声がつながり、ファンファーレはにぎやかになってゆく。
ブタや羊、ヤギ、ロバのいななき、小鳥の軽快なトゥリルが加わると、
いろんな鳥たちが鳴きはじめ、もう一つ一つを聴き分けられない。
朝の光が行き渡る頃にはカルナバルもたけなわだ。
動物たちの歓迎を受けて昇る太陽を
木々も諸手を挙げて喜んでいるように感じた。