山崩し

ガーナで友達になったオーストラリア人の女の子がマリへ行く途中に
ワガドゥグに来てくれて、私の家に二泊していった。
ちょうど送別会や誕生日会が続いて
旅行中の人にはどうかなぁとも思ったけれど、
さそったら行きたいと言ってくれたのでいっしょにお祝いをした。


送別会では手作りラーメンを堪能して、カラオケもして、
誕生日会ではカレーを食べて、
日本人に囲まれて、全くブルキナらしくない二日間だったけれど、
カフェオレという名のコーヒー風味の練乳を飲んだり
市場に行って生きてる鶏を選んでさばいてもらったり、
ブラキナ(ブルキナのビール)を飲んだり、
それなりにおもしろかったんじゃないかと思う。


引越しは彼女が帰った数日後にすることになった。
いろんなことがあって疲れていたから
引越し前日、荷造りもほとんどしないで夕方から寝ていたら
ガードマンが来て、箱につめたものを運び始めた。


明日するから、タクシー呼ぶから、といっても
「おれがタクシーだ!」と言って目をきらきらさせて働き始めた。
いつの間にか「これをこの箱に入れろ」とか逆に指示されつつ
本棚から何からどんどん自転車で運んで行ってくれて
山崩しの棒になったようなかんじでだんだん周りの物がなくなっていき、
私自身は次の日、着ている服(ほぼパジャマ)と貴重品の入った小さなリュックを背負って
てくてく歩いて行くだけで引越しが完了した。