2011年、私の目標

ガードマンの誕生日祝いをしてデザートにスイカを食べたりして、
まったく季節感のないまま大晦日を迎えてしまった。


午後五時、少しうす暗くなる頃にもうインターネットには
「白組六連勝」というニュースが流れていた。


腰の件で外出できないため
一人、大晦日の忙しいスケジュールの合間をぬって来てくれた友人と
ワインで乾杯して一時間ほど語り合った。



彼は私がブルキナファソで働きたいということを知ってるから、
自分のために働いてくれないか、という話をしてきた。
「〜フラン払うから秘書になってほしい」と言ってきた。
滑り止めのところから合格通知をもらったような気分で断った。


夜、花火が上がると聞いていたので12時までは起きてようと決めて、
それまでの時間、最近あまり話していなかったガードマンとゆっくり話すことにした。



残りのワインを空けながら、
ふと「ブルキナの大統領になったら何をする?」と聞いてみた。


「腐敗をなくす」とすぐに返ってきた。




ワガドゥグに大小合わせてダムが100くらいあるけれどすぐに機能しなくなるという話や


村で井戸の水を飲むとトイレで小をするときにすごく痛いが1日で消えるという話、


大金を(といっても5千円くらい)払うと運転免許がもらえるために
運転の仕方を知らない人が街中で車に乗っていて事故が多いという話、


事故で怪我した人が運ばれた先の緊急外来では
治療をほどこさないから2、3分に1回くらい亡くなる人がいるという話、


ブルキナで一番大きな病院でも、
出産したばかりの母親をベッドに寝かすことができなかったり、
余分にお金を渡さないと患者のところに医者が来ないという話、




大晦日に似合わない、どこまで本当かわからない話だけれど
夜空に上がる花火を見てるばかりではわからないことが聞けた。



けれどせっかくの花火だから外に出て座ってみると
すぐににょっきが来て膝の上に乗った。


普段聞きなれていない花火の音に怖がっていたのだろう。
膝の上で安心したのか、道行く人に吠えたりし始めた。



2010年は協力隊の訓練から始まった。
3カ月弱の訓練を終え、ブルキナファソに来た。
配属されてふと気がつくと日本では夏休みになっていた。
早いなぁと思っていると年末になった。


手帳を見返すと、意味不明なメモばかり。
「バーラザマダ」ってなんだ?
これは誰のメールアドレスだっけ?
このとき何を考えていたのか、さっぱりわからない。


慌ただしく予定を書き込んでいって
何に対して忙しくなってるかも意識しないまま
1年が過ぎてしまった気がする。


できたことよりも、できなかったことに目を向けたい。
任期が10ヶ月目に入ったところであせりもあるけれど、
まだあと半分以上ある。
まだ方向転換もできるし、ギアチェンジもできる。



戦略的に生きるために、軸をぶらさないために、
「最低1週間に1回、一年を通して一つの場所に長期・中期・短期目標と照らしながら
できたこと、できなかったこと、これからすべきことを書く」
というルールを作った。



2011年の目標、私の中期目標はこの5つにする。

  • フランス語を仏検2級レベルにすること
  • 就職先を見つけること
  • 修士論文を書き始めること
  • 時間とお金と健康を大事にすること
  • 誠実に、周りの人を大事にすること

いっしょに働きたいと思ってもらえる人間になりたい。




ちなみにこの目標について話したところガードマンに6つ目を加えられた。

タダめしの誘いを断ること