じいちゃん

オフィスにもうすぐ定年退職をするじいちゃんがいる。


ちょっとした買出しや荷物運びなど、いろんな雑用をする人だ。
ヒョロヒョロにやせて歯はガタガタ、
いつも口の中に入れ歯が泳いでるようにモゴモゴしゃべっていて
ブルキナ人でも何を言っているか聞き取るのが難しい様子。
正直、職場にいなかったら外で話しかけられても怖くて逃げていただろうと思う。


私も彼もフランス語があまりできない上にこのモゴモゴだから
お互いの言っていることの10%くらいしか理解できてない気がするけど
毎日ニコニコしながらそれぞれ言いたいことを好き勝手しゃべっている。


たまに他の人に「彼の言ってることがわかるのか?」と驚かれる。
何を言ってるかはよくわからないけど、
好意で何かを伝えようとしてくれてることはわかる。



一度じいちゃんおすすめのリスンバラ(ピラフのようなもの)の屋台までいっしょに歩いて行った。
あんまりおいしくなかったけどじいちゃんと仲良くなった。
ときどきバナナをあげたり水をあげたりしてるせいか、
扇風機の設置をするときに私のいる部屋を一番最初にしてくれた。お礼にバナナをあげた。