Inspired

9月から日本に留学する友達と会った。
ブルキナファソ人だけれど高校から奨学金をもらってセネガルやベナンなど海外で勉強をしてきた彼の考え方は
ブルキナファソで会った誰とも違っていた。
親が研究者だと言っていたから家が裕福だという背景も大きいだろうが、
国の貧しさに不平を言うでもなく、周りのせいにするでもなく、
自分の夢の実現に向かってただ道を模索し続けている。


現在はエンジニアとして働いているが
将来は日本語の通訳になることも考えていると語る彼に、
「あなたの今の夢は通訳になることなんだね」という言い方をしたところ、
とても興味深い話をしてくれた。


彼はクリスチャンだから聖書や神という言葉がよく登場したが、
彼の宗教との関わり方は実践的で痛快だ。


よく神の考えと僕たちの考えの違いを説明するとき、
「天と地ほどの距離」だという表現を使う。
僕たちは「こうなりたい」、「こうしたい」と考えて日々生活している。
努力してステップアップを続けていると神様が少しずつその上のことを見せてくれるんだ。
日本語の通訳になるのは将来のヴィジョンの一部にしかすぎない。
それが夢だといって自分を制限したくないんだ。



単なる「ポジティブ」ではなく、彼には上に引っ張っていってくれる紐が見えているかのように
ためらいなく上に進もうとするし、その努力を惜しまない。


日本語の勉強は8ヶ月しただけで奨学金の試験に受かった彼は
「自分には日本語の才能があると思う。才能があるならそれを伸ばさなきゃいけない。」
と当然のように努力を続けている。


彼のように前向きなパワーを持った人間は、周りの人にも自然に何かしてあげたいと思わせる。
運を引き寄せるパワーを持っている人にとって失敗や挫折は成功への過程にすぎない。