「食べ過ぎちゃったわ!大変!」

今日は教育省の二つの下部機関のトップにお供して
小学校の卒業試験を採点している現場をまわった。


区レベルの事務所の職員が区内の小学校一校に教員を集めて採点をしていた。
一つ一つの現場であいさつをして、ちょっとした連絡をして、
「じゃあがんばって」と言って去る。
全部で10箇所くらい行ってきた。


ちょっと話して「問題ない?」「ありません」、完全に電話で済む。
これが何の意味を持つかよくわからないけど、
エライ人が実際に顔を見せるってことが重要なんかな。


あいさつしては車に乗り、また次のところへ。
これまで自転車しかアシがなくて行けなかった遠くの事務所にも行けて
私個人としては一応収穫はあった。
でこぼこ道で車酔いした。
たしかに、なんか気疲れはした。


けど、そのエライ人が「朝7時からずっと働いてるのよ。大変だわ。」と話して、
昼ごはんにビールを何杯も飲んで肉を食べて、
「食べ過ぎちゃったわ!大変!」といって休憩して、
というのを見ると何かもやもやする。


道端で物を売る子ども、自転車修理の人、汗びっしょりで工事する人、
彼らが何日働いたら今日の昼食代が払えるのかな。
10歳くらいの靴磨きの男の子、
お願いしたら彼の今日の生活が少しだけよくなるのかもしれないけど
どうしてもそんな気になれない。


自分の中に違う立場からの視線を持つことは大事だと思う。
けどもっと大事なのはその視線を自分にも向けることだ。