言葉と意味

今日は一日雨で自宅待機。
降ったりやんだりする雨を見ながら
フランス語についてあれこれ考えていた。


ブルキナに来て、日本で習ったフランス語との違いで一番驚いたのは
"Il faut〜"(〜しなければならない)の使い方だった。
英語の"must"にあたる、
義務を表す強い言い方だと習った。


ブルキナでは市場に行くと
"Il faut payer!" (買っていけ!)
食事していると
"Il faut ajouter!" (おかわりしろ!)
全然知らない人から道端で
"Il faut venir!" (こっち来い!)


と言われたりすることがよくある。


あぁ、これは"must"じゃなくて"please"(〜してください)の意味で使ってるんだな、
としばらくして理解できるようになった。


これはおそらく仏語圏だけではなくて英語圏でもいえることで
前にどこかで
「途上国の官僚の命令口調には辟易する。
しかし宗主国の人間がそういう言葉を使ってきた証だ。」
みたいな話を聞いた。


宗主国の人が来て、ああしろこうしろと命令したときに
植民地側の人は「人に物を頼むときはこういう言い方をするんだ」と学んだのだろう。



ときどきガードマンが「もしもしー」と言って家に入ってくることがある。
私が電話で話してるのを聞いてあいさつだと思ったらしい。
なんだかかわいいのでそのままにしている。